って誘導尋問で女

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って誘導尋問で女


 アルマクは親父の顔をしげしげと見つめてから「すみません。お名前は何とおっしゃるのですか?」と尋ねた。
 親父は自分の名前を名乗ったが、それを聞いたアルマクは目を大きく見開いた。
「カピタンですか?」アルマクの声はかすれている。
「そう呼ばれていたこともあったな」親父は少し寂しそうだ。
「驚きました。ビックリです。ミラクの名字とは違っていたから」
「こいつは兄貴たちと違って母方の性を名乗っているからな」
「そうだったんですか」アルマクはチラリとオレの顔を見た。後でまた文句を言われそうだ。

「でも!でもさ」ジョゼの心は舞い上がったまま降りてこない。
「じゃぁ、それで決まりね。スケジュールが決まったらなるべく早めに連絡する。休暇も取らなくちゃいけないでしょ?」ミクはさっさと段取りを決めてしまった。
「チケット代はちゃんと払うから」ジョゼはようやくそれだけを口にしたが「だめ、年上の言うことは黙って聞きなさい」とミクが一口かじったオヴォシュモレーシュを口に突っ込まれてしまった。
 予定が決まったとチケットが送られてきたのは2カ月前の事だった。あらかじめ根回しをしておいたから休暇は上手く取れた。上司の巧みながらみだということがばれていたので、上手く取り計らってくれたのだ。暫くは休みが無くなるぞ、という脅しが付いていたが。

 少女は壁に近づいた。螺旋状の踏み段は高さ4メートル程のところまで降りてきて、そこで途切れている。そこから下は、どこかで操作をすれば壁から角材が突きだして踏み段が繋がるようになっていて、普段は登ることができないようにないる。少女は階段の真下に立って手を上に伸ばしたが、踏み段までにはまだ相当な空間が残されている。壁を登ろうとしてみるが、掴まれるような手掛かりはない。少女は煉瓦の隙間に指をかけ、なんとか壁を登ろうとする。何度かそれを繰り返すが結果は同じだった。
 少女は反対側の壁に目をやった。そこには6人の偉大な使徒に囲まれた主が図案化されたタペストリーが掛かっている。一片が5メートルはある大きな物だ。少女は暫くの間それを見つめていたが、意を決したようにそれに近づき、少し飛び上がってその下の端を掴んだ。ぶら下がったまま壁を足で蹴る。何度もそれを繰り返すと、やがて大きな音と共にタペストリーは少女の上に落下した。大量の埃が舞い上がる。激しく咳き込みながら少女はタペストリーの下から這い出した。
 埃が治まるのを待って、それを棒状に丸く巻いて行く。巻き終わるとそれを持ち上げようと両手で抱え上げる。踏み段に立てかけようというのだ。だが予想以上にタペストリーは重い。息を切らして持ち上げたり引きずったりしてみるが、ほとんど動かすことは出来ない。何度も何度もそれを繰り返す。
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